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チッパーの取扱いに関わる注意点についてお知らせします

柑橘の収量増加と品質向上のためには剪定作業が欠かせませんが、剪定時に切った枝は処理に困ります。そこで、チッパーを活用することで、切った枝を粉砕して処理の手間を省いたり、そのまま畑の養分や土壌水分保持に利用することができます。

令和4年2月17日(木曜日)、チッパーを安全に使用して事故を起こさないことを目的とした講習会が、味楽共選南宇和支部主催により開催されました。
講習会で紹介された、使用上の注意点と使用後に清掃が必要な場所を簡単にまとめましたので、ぜひ参考にしてください。

注意点

移動の際

軽トラにチッパーを積む画像

重たい機械が自分にのしかかるリスクを負わないために、基本的に上り坂での移動は後進、下り坂での移動は前進で行います(操作に慣れていない場合は、必ず速度を一番遅くします)。
以上のことから、軽トラ等の荷台に積む際は後進で、下ろす際は前進で行います。
(注1)アルミブリッジの上で舵を切ると転落する危険性があるため、必ず真っ直ぐの状態で載せてください。
(注2)斜面での移動は苦手なため、転倒しないよう注意が必要です。

作業の際

チッパーに枝を送り込む画像

作業の際、アクセルは全開の状態にしておきます。
枝を投入口に入れる際、広がっている枝や大きい枝はある程度切っておくと送り込みがスムーズになります。このとき、枝先ではなく幹側から入れることでも送り込みをスムーズにすることができます。
また、水分を含んだ枝(水濡れなど)が多いと粉砕したチップが粉砕機などにへばりつくことがあり、途中で作業を止めて掃除するなどの手間が増えます。乾燥した枝と交互に入れることで、ある程度軽減することができます。
なお、枯れた枝は刃の消耗が早いため、剪定後はなるべく早く粉砕することをおすすめします(目安は剪定後1週間程度)。

特に注意する点

安全用カーテンの画像

(1)太い枝を入れた際などに、送り込みや粉砕のスピードがゆっくりになる場合がありますが、絶対に押し込んだり、作業途中でアクセルを緩めたりしないでください。
(2)入口にあるカーテンより奥に、手を入れないでください。
(3)4サイクルエンジンの場合、傾斜がある場所などで長時間作業するとエンジンが焼けることがありますので、可能な限り平坦な場所で作業するか、短時間での作業に努めてください。

清掃場所

使用後、粉砕したチップが溜まる場所がありますので、エアーコンプレッサーで吹き飛ばすなど、掃除をしてください。
グリスを使用している箇所はチップがへばりつきやすく、稼働に支障が出る場合がありますので要注意です。
(注)以下、掃除場所の一例です。

掃除用に開放したチッパーの画像
掃除場所の開放状態

粉砕機の画像
粉砕機(カバー開放状態)

ダクトの画像
排出口(カバー開放状態)

機構内部の画像
粉砕機の下

講習会を終えて

味楽共選南宇和支部長の金繁克則さんは「剪定作業は1年の中でも限られた時期にしか行わず、ほとんどの人がその時にしかチッパーを使いません。幸いにも、現在までチッパーの事故はありませんでしたが、以降も事故が起きないとは限らないため使い慣れていない若手農家はもちろん、使い慣れた農家の方もぜひ事故防止のために参加していただきたいです。講習会の開催は今年が初めてでしたが、これからは年1回の開催を考えていますので、講習会を通じて事故防止の啓発をしていきたいです。」と、農家の方の事故防止取組について話していました。

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